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酵母とは、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解する単細胞の微生物です。
酵母が発酵するときに排出する炭酸ガスを利用してパンの生地が膨らみます。
味噌、ワイン、パン、日本酒、ビールなど自然の発酵食品は、酵母の働きを利用して加工されたものです。

そしてパンに使われる酵母の代表は「イースト菌」です。
天然酵母と対比されて、イーストを化学的に作り出した添加物であると誤解されている方も多いのですが、
パンに適した単種の微生物を工業的に純粋培養したものであって、決して化学的に作り出したものではありません。

一方、「天然酵母」は、ブドウなど果実や穀物に付いている野生の酵母を利用して種を作ったものです。
イーストのように単一種の酵母ではなく、いろいろな種類の酵母が混在していて、それぞれの酵母の出すアルコールと、
もともと付着していた果実や穀物のフレーバーがパンに独自の味と香りを付けます。

天然酵母は、先に述べたようにブドウなど果実や穀物に付いている酵母を利用して種を作ったものです。
それをパン酵母として使用することでイースト(純粋培養)とは違った風味を作り出しています。
果実や果物、根菜類などに水を加え、一定温度に 保っておけば作れますが、温度管理が難しく、手間と時間がかかります。
また、発酵力が弱く、培養される酵母菌数も一定でないため、パン作りに使うと失敗することも多く、
慣れないと使いにくいようです。

今のような本格的なイーストが登場したのは19世紀以後になってから。
パスツール がパン酵母の研究を進めたことがきっかけです。
パンに使われているイーストは、生イーストとドライイーストの2つに分けられます。
ドライイーストの分類で、予備発酵のいらないインスタントドライイーストがあります。
「ベーカリー倶楽部」のレシピ中で使用しているドライイーストは、このタイプです。


イーストが糖分をもっともよく発酵させるのは30℃付近で、
パン作りに使われる温度範囲はだいたい25〜35℃です。温度が低いと発酵が遅れ、
10℃以下ではほとんど止まってしまいます。反対に50℃以上では死滅してしまいます。
つまりイース トも微生物で、目には見えない生き物なのです。保存性を高めたドライイーストも開封することによって、
少しずつ活性が失われていきます。開封後は速やかに使い切るのが望ましいのですが、
残った場合はきっちりと密封したうえで、冷蔵庫か冷凍室で保存しましょう。


 
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